おおまかに顧客(市場)・競合・自社の状況を掴んだら、次は具体的な企画に入っていきます。最初にやることは「誰がその商品・サービスを欲しがるのか?」という「ターゲット設定」です。より具体的な内容まで決める場合「ペルソナ設定」などという場合もあります。今回はこの「ターゲット設定」「ペルソナ設定」についてお伝えしようと思います。
「ターゲット設定」「ペルソナ設定」が必要な理由
なぜ、このような「ターゲット設定」が必要なのでしょうか?なんとなく強みだけを掲載したサイトやチラシは世の中にあふれていますが、そういった「店側・企業側が言いたいこと」ばかりが書かれたものを見たい、読みたいと思う人はごく少数です。人は基本的に自分のことで頭がいっぱいですし、情報化社会と言われて久しい現在、処理しきれない位の情報に囲まれて生きている私達にとって「自分の興味あること」以外に興味をもつことは非常に難しいのです。逆に言えば「自分に関係がある」「興味がある」と思って貰えるようなコンテンツを提供することができれば読んでもらうことができます。当然ですが、好みや興味の対象は人によって、立場によって大きく異なりますのでその人に合わせたコンテンツを提供しないといけません。とはいえ、全ての人にそれぞれに合ったコンテンツを提供することも物理的に不可能です。このため、自社の商品・サービスに興味をもつのは「こういう属性(年齢・性別・職業・・・)の人達」と決めてしまい、その人に興味をもたせるコンテンツづくりを行うということをします。厳密な定義があるわけではありませんが、属性や役職だけの外形的な設定だけを考える場合をターゲット設定、より踏み込んで「その人の感情や趣味趣向など具体的に人を想定する」ことをペルソナ設定といいます。
ペルソナ設定のやり方・考え方
ペルソナ設定は先ほどお伝えした通り、「その人の感情や趣味趣向など具体的に人を想定する」ことです。「ペルソナ」とは「仮面」のことで、「その人に成り代わって考える」というようなニュアンスがあります。ですので、具体的な個人を想定して書きます。一例をあげますと下記のような感じです。
不破クト志 男性 飲食店経営 39歳
7年前に脱サラし、一念発起して23区内の地元商店街にカフェを開業。2年前には法人化して、2店舗を隣駅の商店街に出店した。今後、区内に店舗網を広げていきたいと考えているが、資金調達や会社組織が大きくなることに漠然とした不安を感じることがある。カフェ経営は、生活の糧を稼ぐための単なる手段(ただの商売)ではなく、常にビジネスであることを意識するようにしている。
上記はあるメデイアを立ち上げる時に設定したペルソナですが、ここまで具体的に「個人」を想定すればこの人が何に興味を持ちそうか、逆に何に興味を持たなそうかは容易に想像がつくのではないでしょうか?このように具体的に考えることで顧客の興味を引かないコンテンツを作ってしまうことを防げます。
字数が尽きてきたのでペルソナ設定をするときの「よくある失敗と回避策」については次回お伝えしようと思います。