こんにちは!本気ファクトリーでインターンをしています、「仮装」男子大学生の深山陽太郎です!私事で恐縮ですが、先日アウトレットへ服を買いに行ってきました。セーターとカーディガンを買ったのですが、もちろん色は赤色。なぜなら、赤色には秘められた力があると知ったから!それでは、今回も本から学んだことを書いていきます。今回の本のタイトルは『赤を身に着けるとなぜもてるのか』。
「赤を身に着けるとモテるのか」。今この書評シリーズとして読んでいる本の中で一番実生活に直結していそうな内容ですね(笑)。そんな本書は「これを読めば明日から君もモテモテ!」といったようないわゆる「モテテク本」ではなく、心理学の本です。タイトルは『赤を身に着けるとなぜもてるのか』。本書の内容は多岐にわたるので、今回はタイトルにもある「赤を身に着けるとモテるのか」について注目したいと思います。
実験の末の驚くべき結果
心理学者のエリオットとニエスタは赤を身に着けた男性をより魅力的に感じるかという実験を行いました。女学生たちに対して、ある男性の白黒写真の背景だけを変えて見せ、その写真の男性がどれだけ魅力的でセクシーであるかを答えさせるという内容です。背景の色は赤、白、グレーのいずれかです。結果は、白もしくはグレーの背景の時に比べ、赤の背景の時の方が男性をより魅力的でセクシーだと感じました。写真をデジタル加工して、シャツの部分の色だけを変えた場合も同じ実験結果になったそうです。女性たちは、白いシャツの男性よりも、赤いシャツの男性の方を魅力的だと感じたのです。
また、エリオットらは赤い色の何が女性たちの評価に影響を与えているのかと知ろうとし、以下の実験を行いました。女学生に対し、半分の女学生には男性が赤い色のシャツを着た写真を見せ、もう半分の女学生にはグレーの色のシャツを着た男性の写真を見せます。もちろん、シャツの色以外、男性も含め、すべて2つの写真は同じです。その写真から、男性の社会的地位と将来の成功の可能性をそれぞれ評価させたところ、赤いシャツの男性はグレーのシャツの男性よりも地位が高く、将来成功する潜在能力が大きいと判断しました。
つまり、赤い色は女性が男性をどれくらい魅力的に感じるかどうかにも影響を及ぼしているのです。男性の赤は、支配性を連想させて女性を引き付けるという事ですね。
赤色の力は生物・非生物関わらず!?
ちなみに、この「赤は支配力を表す」という現象は人間以外にも見られます。例えば、ヒヒやコキンチョウ(鳥)などです。ヒヒは赤いお尻で有名ですが、あの赤いお尻こそ支配力の象徴なのです。オスのヒヒ、とりわけオスのヒヒは周囲に支配性を示すため、あの赤いお尻を見せつけるのです。コキンチョウは頭が赤い個体の方が、頭が黒や黄色の個体と比べ、攻撃性が強く、常にグループの地位が高いことがオーストラリアの研究で分かっているそうです。
さらに言うと、これは非生物にも該当します。これに関して、イギリスの二人組が行った一見意味不明かのように見える実験があります。実験内容は、被験者に赤い色の円形と青い色の円形の両方をみせ、どちらが「支配的」かと思うかを尋ねます。結果、被験者は赤い色の円形をより「支配的」だと判断しました。この実験から、赤という色は、非生物・生物に関わらず、瞬時に「支配的」という概念と結びつくという事がわかりました。
実生活での赤色の力
この実験を実生活に落とし込んで考えてみると、「赤を身に着けるとモテる」という題は正しいといえそうです。ただ、全身真っ赤であったり、あまりに赤々したような服を着ていると、逆に引かれたり、不審がられるかもしれないので、マフラーなどのワンポイントにとどめておくのがいいかもしれません。また、「赤は支配力を表す」という実験からは、社交や商談などでの支配力の印象付けを行うために利用できるかもしれません。
いかがだったでしょうか。本当はもっともっといろいろなことを本書から紹介したいです。例え ば、「暖かい飲み物を飲ませるだけでデートが成功しやすくなる?」、「商談での勝敗には椅子が関係している?」など、どれもきちんとした実験を行ったうえで結論づけられた感覚と認識や判断の関係性を示したものです。本書を読んで、感覚が思考や判断に及ぼす影響力を知り、些細なことに気を付けるだけで、今までよりずっと成功するかもしれませんよ。