前回は顧客が自社の商品・サービスを知るところから実際に購入・問合せをするまでの流れである「カスタマージャーニーマップ」についてと、最初のステップである「知る=認知」のステップについてお伝えしました。今回はその続きで「興味を持つ」というステップについてお伝えしようと思います。
興味があるから比較する、比較するから納得して意思決定できる
前回もお伝えしたように人の意思決定にはステップがあります。即決で購入した場合もこういったステップが短時間のうちに行われていると考えて良いでしょう。順を追って各ステップについてお伝えしていこうと思います。
検討の入り口「興味をもつ=興味喚起」
自分にメリットがあるかもしれないと価値を感じることが検討の第一ステップになります。ですので、一番最初に伝えなくてはいけないのは「顧客に興味を沸かせる圧倒的なメリット」です。以前、WEB広告を扱っている際に興味喚起の部分で私が口酸っぱく言われたのは「キャッチはキャッチャーか?」「ネタはトロから」の2つです。
キャッチはキャッチャーか?
「キャッチコピー」とは最初に顧客の目に触れる言葉で、言葉の通り顧客の心を「キャッチ=掴む」ものでなくてはなりません。当たり前のことですが、忘れがちなことでもあります。何かを伝える際には最初の言葉が「キャッチー」であるかを確認する必要があるのです。
ネタはトロから
これは「メリットは美味しい順に伝えよう」という意味です。お寿司を食べるとき、よく「光ものから順に味の濃いものを食べて、最後は玉子で締める」などと言われますが、ことネットマーケティングにおいて、そのページの価値を判断するのに2秒もかけてもらえないと言われています。「美味しい情報」を最後にとっておいてもまず読んでもらえないということです。「キャッチはキャッチーか?」にも共通する点ですが、伝える順番は「美味しい順=顧客が興味が高い順」に伝えるべきであり、キャッチには一番「美味しい情報」を載せるべきなのです。
メリットが伝わったら「根拠」で安心させる
美味しそうだなと思ったら誰でも「食べてみたい」と思いますが、同時に「大丈夫か?」と不安になるのも普通の心理です。「美味しい話には裏がある」とよく言いますが、よさそうな話ほど人は警戒します。ですから、メリットが伝わって興味喚起に成功したら伝えるべきはその根拠です。根拠も示し方は多々あり、「商品・サービスの作られ方を説明する」「お客様事例を提供する」「証拠となる統計情報を提示する」「商品サービスが作られた経緯を説明する」などです。いずれにせよ、最初に伝えたメリットが「嘘ではない。本物である」と感じてもらえるような情報を提示する必要があります。人は少しでも不安があるとなかなか購入や問合せといった行動に移れないものです。そういう不安を打ち消す情報を提供して初めて「良さそうだ」と感じてもらえるのです。
字数が尽きてしまったので次回は「比較検討」のステップについてお伝えします。